カフェはじめました vol.2

オープンと同時に計ったようなタイミングで店の前の国道220号線で工事が始まった。

これもんの、

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これもんの、

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こんな感じで、

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当店へのお客様のアクセスが著しく制限されている。

国土交通省さん試練をどうもありがとう。

店の窓から眺める光景は、さながら重機の博覧会場。店内は振動と喧噪に包まれ、chill out cafeと銘打っているが、実際は寝た子も飛び起きる戦場の様である。

とはいえ、もともと無理のないペースでスタートしようと決めていたので、金土日のみの予定が、工事が休みの土曜の午後と日曜だけの営業となっても、さまで凹んではいない。もちろん‥‥、いや、不平は言うまい。言い訳もすまい。

なぜなら、そういう状況にも関わらず、それでも来て下さるありがたいお客様がいらっしゃるからだ。本当にどれだけ感謝しても感謝しきれない。GW中には遠方からのお客様にも来ていただいたが、こちらがバタバタしていてゆっくり話をすることができなかったのが悔やまれる。

そんなようなわけで、パソコンを触る時間がちょこちょこあるので、この隙に、オープン前後のもろもろのことを書いてみようと思う。

自分の頭を整理する助けにもなるし、また、今後自分の店を持とうと考えている方に、最初から思い通りにはならないぞという教訓(というか自戒)の意味も込めて、何らかのヒントにでもなれば幸いである。

実質第1回目なので、これも何かの縁だろうし、工事のことを書いてみる。

 

店があるのは、日南海岸で有名な国道220線の、鵜戸神宮にほど近い小さな集落である。

急カーブの前後左右に20戸ほどの民家が寄り添っている。

このカーブが、内にくらべて外側が1mほど高くなっていて、いわゆるサーキットコースのバンクのような構造で、良く言えば非常に走り易いのだが、それだけスピードが出やすく、ここを通るドライバーは、さながらインディ500のレーサー気分で、いつもよりうまく行くコーナーリングに酔いしれながら、結構なスピードで駆け抜けて行くのが常となっている。
法定制限速度は50㎞だが、順守しているドライバーは少ない。

それでも、なにしろ走りやすいので、私が知る限り、このコーナー付近で重大な事故というのは起きていない。それはそれで結構なことなのだが、問題は、地元住民が道路の向こう側へ渡る場合である。ことにカーブの内から外へ、バンクの傾斜を登りながら渡る時が厄介である。

駐車場へ行く。畑やハウスを見に行く。ゴミ捨て、回覧板、バス停‥‥、ほぼすべての区民が、日常的にこの道路の横断の必要に迫られる。

しかし、信号機はもちろん横断歩道もないため、思い思いのポイントから、それぞれの自己責任において、意を決して渡るしかない。

急カーブで見通しが悪く、左右を確認して渡り出しても、渡り出してから視界に入ってくる車に、そのまま行けば余裕でハネられる。

有名な観光地で、しかも日南宮崎を結ぶ幹線道路であるから、交通量は多い。

渡り出して、左から車が来て、やり過ごそうと立ち止まるが、2台3台と連なり、そのうち右から来た車にけたたましくクラクションを鳴らされ、あわてて戻るか、立往生してしまうことも少なくない。

私でさえそうなのだから、子供や高齢者はさらに危険で、子供の横断には常に付き添いが必要となるし、達観した高齢者の中には、ほぼノールックで渡る人などもいて、さすがにその場合ドライバーの方が減速して衝突を回避するのだが、そうなると今度は車同士の追突事故の危険も増すわけで、いずれにしても危ないことこの上ないのである。

山道などで「鹿に注意‼︎」の標識を見かけるが、「地元民に注意‼︎」の標識も用意した方が良さそうな状態であった。

さすがにこれはイカンだろうと、信号機を設置してくれと各方面に働きかけたところ、信号機は警察、横断歩道は国交省(だったかな?)と管轄が違い、いきなり信号機はむずかしいということで、まずは横断歩道を設置して様子を見ようということになった。

区民の間では「誰かがハネられるまで付けんちゃが‥‥」とまことしやかにささやかれていたが、そんなことは絶対にあってはならないのである。

念入りな測量の結果、光栄なことに当店の目の前が、左右の見通しがもっとも効く場所と認められ(店の経営もそうあってほしいものだが)、ここに横断歩道を設置するための工事が始まったという次第である。

その前に歩道の拡張と強化を、となり、それには地盤が弱すぎる、となって、掘削し、基礎を作り、土砂を入れ、舗装し、街灯を立て‥‥、数日の工事のはずが、結局ひと月半かかって、ようやく6月15日にすべての工程が完了したのである。

おかげで、非常に渡りやすくなった。私に限って言えば、余裕をもって渡れる。ありがたいことである。ただし、高齢者や子供は今後も注意が必要であろうし、横断歩道の注意喚起をドライバーにしていく必要もあるだろう。

重機が消え、作業員やガードマンが去り、村にはいつもの光景が戻った。

 

さあこれから、と思ったのもつかの間、今度はその先の道路ががけ崩れのため寸断され、chill out cafeテンベアは、さらなる試練に見舞われることになるのだが、それについてはまた別の機会に‥‥。